ROBOLAW.ASIA Research
フリーアクセスと法
図1:インターネット法および公共政策に関する第三回北京・スタンフォード・オックスフォード大学合同会議(北京開催)1949年以降、中国の法および規制の数は、合計でおよそ50万を数えています。そして、今後10年間で、さらなる増加が予想されます。ところが、これらの膨大な法の一次ソースには、「法のインターネット閲覧」(Law via the Internet)を可能にするための、簡単にアクセスできるプラットフォームが欠けています。中国における法情報サービスは、「使った分だけ支払う」(Pay-As-You-Go)という原理によって支配されています。このような法データベースは、法律事務所のような、ハイエンドカスタマー向けにデザインされています。この「使った分だけ支払う」(Pay-As-You-Go)という状況は、法の電子アーカイブへアクセスしようとする中国国内および国外の非法律家にとって、好ましいものではないと考えることもできます。つまり、私たちは、法の一次ソースに対して無料アクセス可能であることを保証するプラットフォームを必要としているはずです。
CHINA-LIIは、フィレンツェにある欧州大学院のスキファノイア荘でおこなわれたパネルディスカスションに起源を有しています。その後、Yueh-Hsuan Weng博士とSeth Wang氏が共同創設者となって、2012年にCHINA-LIIのプロトタイプを、北京大学暢春園に設立しました。続いて、先のパネルディスカスションの要旨も、2013年の “Internet Law Review”に掲載されました。2014年には、幹事であったGinevra Peruginelli博士(Istituto di teoria e tecniche dell'informazione giuridica 教授)が、CHINA-LIIのために、インターネット法および公共政策に関する第三回北京・スタンフォード・オックスフォード大学合同会議(北京開催)において、 概念プラットフォーム を発表してくださいました。CHINA-LIIと私たち は、オックスフォード大学およびスタンフォード大学の教授陣から、少なからぬ成功を収めることができました。彼らとは、今もコンタクトを取っています。中国法の一次ソースに対する フリーアクセス を促進することに加えて、CHINA-LIIのもうひとつの目的は、AIテクノロジーが学術研究と司法実務をどのように強化しうるかを、理解することにあります。この場合、CHINA-LIIは、法律人工知能の臨床的な役割を果たします。
Contribution:
01. CHINA-LII / China Legal Information Institute [LINK].
02. Ginevra Peruginelli (2014) Internet Governance and Free Access to Law: A Glance, The Third Peking-Stanford-Oxford Joint Conference on Internet Law and Public Policy, 14:50-16:15, Academic Hall, KoGuan Building, Peking University Law School, Beijing, November 22nd 2014 [LINK]
03. Yueh-Hsuan Weng, Giovanni Sartor, Giuseppe Contissa, Enrico Francesconi, Ginevra Peruginelli (2013) Law via the Internet: Why there is no LII for China?, Internet Law Review, Vol. 15, Peking University Press [LINK]